資源大国オーストラリア
資源を輸入し製品を輸出する加工貿易を行っている日本は、あらゆる天然資源に恵まれたオーストラリアから長年多くの資源を輸入してきました。日本の産業を支える資源(鉄鉱石、石炭、亜鉛、チタン、ボーキサイト、天然ガスなど)の多くをオーストラリアから供給しています。
オーストラリアでは、早くから資源ビジネスを推進してきました。「鉱物法」という法律が成熟しており、資源開発を行う上でのルールが明文化されています。これらに加え、政治的にも安定しているオーストラリアは、安心してビジネスができるパートナーとみなされています。
オーストラリアの資源は太平洋を北上して日本に輸送することができます。他の地域よりも、はるかに短い時間で輸送できるため、輸送コストも少なくすむというメリットがあります。オーストラリアにとって日本は、先進国として安定しており、一定量の資源を長く輸入してくれる信頼できるパートナーです。オーストラリアと日本は、お互いのメリットを活かしながら、経済的な協力関係を結んでいます。

鉄鉱石の露天掘り

露天掘りの見学
鉄鉱石の露天掘り
西オーストラリアは資源が豊富な州です。トムプライスでは鉄鉱石の露天掘りが行われており、間近でその様子を見学することができます。
農業大国オーストラリア
オーストラリアでは,小麦,大麦,綿花,野菜,果実,牛肉,羊肉,羊毛,牛乳等が主要農産物です。農産物の輸出は全体の10%以上あり、特に小麦、大麦、牛肉は、生産量の多くを輸出しています。
オーストラリア大陸は全体として乾燥した土地が多いため、耕地は降水量が比較的多いオーストラリア大陸の東部、南東部、南部、南西部に限られています。
手づくりの農業
オーストラリアの農場は広大ですが、多くの仕事は人間の目視や手作業で行われています。写真は、農家の人が農場の周りの塀を確認、調査している様子です。
かんがい農業
多くの農家は氾濫原(洪水時に水が氾濫する平野部分)の栄養豊かな土地を利用して、かんがい農業を行っています。
フルーツ栽培
ニュー・サウス・ウェールズ州のガネダにあるオレンジ畑。オーストラリアは南半球に位置するため、フルーツの栽培時期は北半球の真逆になります。そのため、オーストラリアがオレンジを日本に輸出することで、日本ではフルーツを年中楽しむことが可能になります。
オレンジの他に、2015年よりオーストラリア産ブドウの日本への輸入が解禁され、冬に美味しいオーストラリア産ブドウも楽しむことができます。
オージー・ビーフ
オーストラリアは世界最大級の牛肉輸出国です。オーストラリアの牧場で育てられている牛は2900万頭にも及びます。これは、オーストラリア人の人口よりも多い数字です。現在100カ国以上の国に牛肉を輸出していて、なかでも日本は最大の輸出相手国です。いま日本で消費されている牛肉の35%がオージー・ビーフ(2015年)です。
乳牛と乳製品
ホルスタインはオーストラリアの乳牛として主な品種として取り扱われており、高品質の牛乳を生産しています。オーストラリアは乳製品の主要輸出国です。オーストラリアのチーズは日本のスーパーでも売られています。
小麦粉とうどん
オーストラリアの小麦も日本に輸出されています。実は、讃岐うどんに使われている小麦の大半はオーストラリア産のオーストラリア・スタンダード・ホワイトという小麦で、日本のうどんに合う様に作られている小麦です。